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2017チラシ掲載内容の文字情報

AYA Kondo Piano Recital Vol.11
近藤 文ピアノリサイタル
「詩花集(アンソロジー)」

◆ごあいさつ◆
アンソロジーanthologyとは、ギリシア語の<花の収集>に由来する言葉で、美しい詩文を集めた書物のことです。今回のプログラムでは、私が心惹かれる美しい曲たちを集め、音のアンソロジーを編みました。過ぎ去ったものへの"懐かしさ"と、未知のものへの"憧れ"が、全編をゆるやかに結んでいます。
いずれの作品も、そこに込められた作曲家の想いが、時間や空間を越えて、私たちの想いと共振し、心が歌いだすように感じられます。

『シャコンヌ』はスペインの古い舞曲が起源だと言われています。懐かしく素朴な幸福感に包まれる一曲です。今日では、ピアノの演奏会で弾かれるヘンデル(1685〜1759)の曲は非常に少ないので、ピアニストにとって貴重な一曲でもあります。
『ソナタ』は、ハイドン(1732〜1809)が、30年近く勤めたエステルハージ公爵家の宮廷楽団を離れ自由な音楽家として活動を始めた頃、ロンドンを旅行中に作曲されました。新しい世界に触れ、ワクワクしているハイドンの様子が見えるようです。
『アンダンテと変奏曲』が作曲された頃、ハイドンが敬愛する若い友人が亡くなっています。大切な人を失った悲しみに寄り添うような音楽は、天に旅立った人へ語りかけるようにも、残された人をなぐさめるようにも感じられます。
グラナドス(1867〜1916)は近代スペインを代表する作曲家の1人ですが、『詩的なワルツ集』では、スペインの民族的色彩は薄く、詩情豊かで愛らしい彼のロマンティックな一面が良く表れています。第一次世界大戦中、乗っていた汽船が魚雷により撃沈され、絶頂期の48歳で突然生涯を閉じなければならなかった彼のことを思うと、この曲の輝きがより一層大切なことに思えてくるのです。
ドビュッシー(1862〜1918)は近代フランスを代表する作曲家の1人です。 『版画』に収められた3曲はそれぞれ、東洋(ジャワのガムラン音楽)、スペイン(グラナダ)、フランス(パリ)から題材が採られています。聴き手の心には、まるで自分自身が旅しているかのように、その地の雰囲気や香りや湿度が呼び起こされます。
『映像第1集』では、響きや色が繊細に選ばれ絶妙に配置されています。新しい表現の可能性を探して想像(創造)の翼を広げる作者の心の風景に、聴き手の心も引き込まれていくような音楽です。

皆様とご一緒に、一曲一曲を慈しみながら、詩花集(アンソロジー)のページを繰ることができましたら幸せです。
ご来場をお待ちしております。

◆プログラム◆
ヘンデル シャコンヌ ト長調 HWV435
ハイドン ソナタ ハ長調 Hob.16-50
ハイドン アンダンテと変奏曲 ヘ短調 Hob.17-6
グラナドス 詩的なワルツ集
ドビュッシー 版画(塔、グラナダの夕ぐれ、雨の庭)
ドビュッシー 映像 第1集(水の反映、ラモーを讃えて、運動)

◆高知公演◆
日時
2017年6月4日(日)開場 午後6時30分/開演 午後7時
※子どものためのミニコンサート 午後4時より
入場料(税込・全自由席)
一般 2,000円
学生(大学院生までの方) 1,000円
※子どものためのミニコンサート 1,000円(中学生まで無料)

会場
音の広場「カプリース」(高知市比島町4-7-32)
※介助犬を同伴される方は、ご連絡下さい。座席をご用意致します。

チケットのお申し込み・お問い合わせ
・音の広場「カプリース」
090-6883-7538(北村)
・近藤(阿部)
メール info@aya-concert.com
ホームページ http://www.aya-concert.com/

◆大阪公演◆
日時
2017年6月17日(土)開場 午後6時30分/開演 午後7時

入場料(税込・全自由席)
一般 前売3,000円/当日3,500円
学生(大学院生までの方) 前売1,000円/当日1,500円

会場
あいおいニッセイ同和損保 ザ・フェニックスホール
(大阪市北区西天満4-15-10 梅田新道東南角)
※介助犬を同伴される方は、ご連絡下さい。座席をご用意致します。

チケットのお申し込み・お問い合わせ
・ザ・フェニックスホールチケットセンター
06-6363-7999(土日祝を除く平日10時〜17時)
・近藤(阿部)
メール info@aya-concert.com
ホームページ http://www.aya-concert.com/

後援 常磐会短期大学/住吉高校同窓会音楽家連盟

◆近藤 文(こんどう あや)プロフィール◆
大阪府立住吉高等学校卒業。大阪芸術大学演奏学科ピアノ専攻卒業。
ウィーン(オーストリア)夏期講習会、ナンシー(フランス)夏期国際音楽アカデミー等にて、ピアノ・室内楽・歌曲伴奏の研鑽を積む。
朝日推薦演奏会、堺市新人音楽家演奏会、和歌山NTTコンサート、カワイフィルハーモニックコンサート、ジョイントリサイタル、和歌山室内管弦楽団ニューイヤーコンサート等に出演。
1995年熊楠の里音楽コンクール1位。
ピアノコンチェルト、室内楽、声楽・合唱伴奏等各種アンサンブル活動の他、
教会や保育所など地域でのコンサートにも参加している。
2002年に第1回リサイタル開催以降、大阪にてリサイタルを重ね、2006年(第4回)からは高知でも同時開催。
常磐会短期大学非常勤講師。野崎道子、中野寛淳、宮脇貴司、豊嶋和史、(故)山田康子の各氏に師事。

以上。